月別アーカイブ: 2009年10月

安いときにまとめ買い

近所の本屋を通りかかったら、
ワゴンセールで岩波現代文庫が一冊200円で売っていた。
わーい。
200円ならと思ってあれもこれもと抱え込んでいたら、
いつの間にか隣に見知らぬおばあちゃんが立っていて、
いっしょにワゴンをのぞき込んでいる。
あら、あなた、いい本買ったわねえ、
なんて声をかけてくれるから、ふたこと三言ことばをかわす。
江戸人とユートピアなんて面白そうね、
はあ、歴史ものはお好きですか、
まあ歴史もいろいろ読みますよ、
岩波は買い取りで返品できないから
こういう安売りがあるんですね
なんて、
大した話はしていないが、妙に楽しかった。
7500円分が1400円で買えて、すごく得した気分。
books2.jpg
それにしても、本の好みというか、関心の対象というか、
そういうものは、昔から情けないほど変わっていない。
中村雄二郎の「魔女ランダ考」は20年くらい前にも読んだし、
土屋恵一郎の本もずっと買っている。
ミッシェル・フーコーは(ちんぷんかんぷんだけど)
これで何冊になるだろう。
小林秀雄が講演で、今考えていることのもとは
みんな20代のときには出来上がっていた、
なんて言っていたけど、まったくその通りだと思う。
学生諸君は、まさか今の生活が、
そのまま一生の教養の幅を決めるだなんて、
夢にも思っていないだろうなー。