高笑いは闇夜に響く

夜の11時過ぎ、
帰り道をとぼとぼと歩いている後ろから、
いきなり大きな笑い声が聞こえた。
ほっんと、心臓が止まりそうだった。
思わずびくっと身をすくめたら、
ケータイ片手の兄ちゃんが
自転車に乗ってぴゅーんと通り抜けていった。
ああびっくりした。
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ときどき、あの真似ができないものかと思う。
電話をかけてもいないのに、
いや、そりゃないだろう、と怒ってみたり、
がはははは、と笑ってみたり、
うそだろう、とつぶやいてみたりしたら、
ちょっと日常の枠を踏み外したような気持ちに
なれるんじゃないか。
ま、できないけどね。