本格的な夏がやってきた。
日中の気温は38度だの39度だの、
体温も緯度もはるかに超える。
大変な暑さである。
そこで、涼しい山の上に行って来た。
よい天気だったのに、お昼どきの気温が23度である。
えらいぞ、山。
冬はスキー場になる広い斜面が、一面芝生のようだ。
日曜日なので、子ども連れも多い。
そんな中で、目の前を歩いていたのが、パパとママと女の子。
女の子は、ちょっとご機嫌斜めなのか、
草で足がちくちくするだの、
鹿のフンがくさいだの言って、
なかなか歩こうとしない。
もう4歳なんだからちゃんと歩こうね、
なんて言っていたママが、
つい声を荒らげてしまった。
文句ばっかり言ってんじゃないの!
遊びに来たんでしょ!
せっかく来たのに文句ばっかじゃ楽しくないでしょっ!
ねえ、もっと楽しまなくちゃだめじゃない!
そうでしょ!ねえ。
女の子はうつむいて、泣くのを我慢している。
不条理だ。