夏休みに子どもを連れて東京に行った。
およそ15年ぶりである。
暑さのせいではなく、
渋谷を歩いたら、それだけで激しく消耗してしまった。
昔は活気と思っていたものに、
今では強烈な違和感を抱かないではいられない。
これが歳を取ったせいならば、
歳を取るのは正しいことに違いない。
何がどうというわけではないが、
渋谷という街は、どこかが間違っている。
人が本来あるべき場所から、
恐ろしいほど遠く隔たっている感じがする。
六本木の高いビルから眺めたら、
夜景の向こうに富士山が見えた。
学生の頃、京王線のホームから見えたよなあ、
なんてことを思い出し、
これには少し懐かしい気持ちがした。