珍しいもんの勝ち

今晩、部分月食がありました。
月の4割も欠けるなかなか立派な月食でした。
うちの近所でも、手に手に月食グラスをもった家族連れが、
マンションのベランダや駐車場に集まりまして、
それはもう、たいそうな賑わいでした
っていうのはもちろん嘘っぱちで、
みごとに、何の話題にもなりませんでしたね。
思えば月も不運です。
なんせ金環日食のあとですから。
それに明日は、金星が太陽面を通過するって言いますもんね。
これまた次は百年後、という珍しい現象だそうですから、
来年も見られる部分月食なんざあ、
オリンピックとワールドカップの間にはさまれた
運動会みたいなもんですわな。
それにしても、日食とか月食なんてものは、
われわれにとっては、ただ珍しいだけですよね。
珍しいと言われれば、価値が分かろうが分かるまいが、
関心があろうがなかろうが、とりあえず見たくなる。
人の心理ってのは、面白いものです。
おお、それで思い出した。
去年だったか、名古屋でゴッホ展がありました。
唐突な話ですみません。
この展覧会には、「アルルの寝室」
っていう有名な作品が出品されていたのですが、
そのすぐ横に、モデルになった部屋そのものを
原寸大に再現した模型が展示してあったのです。
とても珍しい企画だったので、
こっちはぴょんぴょん跳ねなきゃ見えないくらいの大混雑。
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で、こっちはがらがら。
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やっぱり、珍しいモノの勝ちなのでした。